少年法と事件
少年法が大きく取り上げられるようになったのは、1997年の神戸連続殺傷事件(酒鬼薔薇事件)からといっていいでしょう。この事件以後、少年犯罪の激増・低年齢化・凶悪化しているという議論が広がりをみせたのです。
現行の少年法による少年犯罪の処遇が軽すぎるので、少年犯罪が生じるのだという意見が国民的支持を得て2000年に少年法は法改正されました。少年法を厳罰化することによって、少年犯罪を減少させることができるだろうと考えられたのです。その後、近時もより一層の厳罰化への少年法改正案が問題となっています。
ただ、少年法の厳罰化で少年犯罪は減少するのでしょうか。客観的に考える必要があります。法務省から出版される「犯罪白書」によると少年法改正の前後で、少年犯罪の増減はほとんどないのです。また、昔と比べて少年犯罪が増加したり低年齢化しているわけでは無いという統計結果がでているのです。
客観的にみると少年犯罪の激増というのはメディアの発達による副産物のようです。少年法を厳罰化しても少年犯罪数が変わらないのは、少年法という法律を知らない子供がほとんどだからです。「自分はたいして罰せられないから」と犯罪をしている状況はほとんどないのです。たしかに、厳罰化は被害者感情には沿ったものとなりますが、少年の更生を真剣に考えるなら、社会復帰した少年をどう受け入れていくかという仕組みづくりを考えた少年法でなければならないと考えます。
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